宮城県加美町にある標高553mの薬莱山(やくらいさん)は、その美しい円錐形の姿から「加美富士」とも呼ばれ、地元で親しまれている独立峰です。
登山情報サイト「ヤマケイオンライン」によると、薬莱山は船形山の裾野に位置し、周囲に遮るものがないため大崎平野からも望むことができます。信仰の対象でもあり、名前にまつわる伝説も多く残る山です。
登山アプリ「YAMAP」でも人気のルートが、薬莱ガーデンにある登山口。赤い鳥居が目印です。
このルートは整備された階段ルートで、途中に小さな鳥居もあり、700段あまりの階段を登ります。鳥居まではアスファルト道ですが、左側の木立の中を歩くこともできます。
通称「裏登山口」は、ジンギスカンが食べられる食堂の近くから林道が伸びており、北側から山に入るルートです。
こちらは階段ルートよりも距離がある分、傾斜がゆるやかで体力的にも楽。自分はピストンで急な階段を降りたくない時、この北ルートを使って周回するのが気に入っています。
YAMAPでは目立たない線で描かれている南側ルート。アクセスも悪く、山頂までの道のりもかなりタフです。
薬莱ガーデンからかなり歩いてようやく登山口に着き、「山頂まで1200m」という看板が見える頃にはすでに疲れているかも。登り始めは急斜面で、ちょっとした気の緩みが怖いと感じる場所です。
南側ルートには新旧の看板がありますが、古い登山口の跡と間違いやすく、うっかり入り込むと危険。草にかぶれて翌日かゆみに悩まされた経験もあります。
登山道は急斜面かつ滑りやすく、草や虫も多く、一息つける平らな場所もほとんどありません。下山ルートとして使うのは特に注意が必要です。
薬莱山での遭難は避けたいもの。万が一のときは救助されることになると思いますが、やっぱり恥ずかしいですよね。
自分は南側ルートをフル装備で挑みましたが、少し大げさだったかなと感じました。その日は最後に、上の鳥居脇にある遭難碑に手を合わせて無事下山。
加美農高校3年生の名と、冬の事故を示す2月の日付が刻まれていました。山の厳しさを思い出させてくれる、静かな碑です。
※山の天候やルート状況は常に変化します。登山の際は最新情報を確認し、無理のない計画を心がけましょう。