*画像はイメージです
2025年11月21日(金)、一社宮城県建築住宅センター主催の「建築・まち・環境フォーラム」に参加してきました。
会場となったのは TKPガーデンシティPREMIUM仙台西口(ソララプラザ内)7階ホール7B。
普段は「現場帰りのまま」でも気にしないのですが、今回は会場へ向かって思わず苦笑い。
参加者はほぼスーツ姿、そして会場の入るビルも思った以上にスタイリッシュ。
いつもの殺風景な会議室をイメージしていましたが、良い意味で完全に外れました。
(せめて靴だけでも新しくしておいたのが功を奏したかもしれません…笑)
フォーラムの内容の前に、今回は**会場となった“ソララプラザ(solala plaza)”と周辺再開発地区「ソララ(solala)」**について建築的視点からまとめます。
**ソララ(solala)**は、仙台市青葉区花京院にある再開発地区の名称で、
ホテルJALシティ仙台を挟んで左右に以下の二棟が配置されています。
ソララプラザ(西側):商業・オフィス・ホテルの複合ビル
ソララガーデン(東側):低層部テナント+高層分譲マンション(シティタワー仙台花京院)
駅前のペデストリアンデッキからもアプローチでき、仙台駅との一体的な都市空間を形成しています。

地上14階・地下1階建て
1〜8階:商業・オフィス
9〜14階:ホテル(ホテル モンテ エルマーナ仙台)
軒高:57.02m
最高高さ:62.65m
延床面積:24,436.74㎡
設計:山下設計(建築)
ランドスケープ・照明:ソラ・アソシエイツ
ソラプラザには建築・外構で明確な役割分担があります。
山下設計:建築意匠・構造・設備の総合設計
ソラ・アソシエイツ:
ランドスケープデザイン(足元広場・植栽・街路との連続性)
ライティングデザイン(外部照明・夜間景観の演出)
つまり、建物の「器」は山下設計、周囲の屋外環境や光の演出はソラ・アソシエイツが担ったという構成です。
3〜8階の大部分にIDC大塚家具が入り、仙台ショールームとして存在感のあるフロア構成でした。
2019年に撤退した後は、TKPが大規模に入居しています。
3階:「SPACES」(コワーキング)
4〜8階:TKPガーデンシティPREMIUM仙台西口(貸し会議室)
現在は「会議・学習・仕事」の複合フロアとして再構成されています。
9階〜14階
客室数:275室
ホテルフロントは2階に設置され、ペデストリアンデッキ動線と密接につながっています。
地上29階・地下1階建て、最高高さ99.9m
(仙台市の環境アセス条例の高さ基準100mをギリギリ回避している点が有名)
1〜4階:テナントフロア
5〜29階:分譲マンション「シティタワー仙台花京院」
総戸数182戸
外観テーマは「花のタワー」
10階以下の一部に居住者用タワーパーキングを内蔵
低層部の2〜4階には、こちらにもTKPが入居しています(仙台カンファレンスセンター)。
7階までエレベーターで上がり、帰りはエスカレーターで1階まで降りてみました。
実際に館内を歩くと、フロア構成の切り替えが非常に上手く、
3階:コワーキング(IKEAのショールームを思わせる北欧系インテリア)
4〜8階:貸し会議室(統一感のある上質な内装)
1〜2階:吹き抜け+飲食店(レストラン・ダーツショップなど)
と、都市の多様なアクティビティをコンパクトに集めた魅力的な空間構成でした。
久しぶりに「良い建物だな」と素直に感じた物件です。
駅近接の再開発ビルとして、動線計画・景観・用途構成のバランスが非常に良く、
会議目的で訪れただけではもったいないほど。
今回のフォーラムは、建築そのものよりも「まちづくり」「環境配慮」が主題でしたが、
訪れた会場の建物自体が非常に印象深く、思わぬ“建築散歩”となりました。
仙台駅周辺で再開発ビルが立ち並ぶ中、
ソララプラザとソララガーデンは駅からの動線設計や外構・照明の完成度が高く、
今後も人の流れと都市景観を牽引する存在になると感じます。
また別の建物を訪れたときも、こうしてブログで紹介できればと思います。