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一級建築士試験の道具選び|ムトーの定規とバンコの三角定規はなぜ定番なのか?

一級建築士試験の道具選び|「足の裏の飯粒」と闘うあなたへ

「一級建築士」という資格、あなたはどう向き合いますか?

一級建築士。
それはまるで「足の裏の飯粒」みたいな資格──
取っても食えないが、取らないと気持ち悪い。

そう聞いたことはありませんか?

たしかに、東大出てストレート合格、ピカピカの事務所で夢のキャリアへ──そんな輝く人もいれば、
毎年ローンを組み、腰を痛めながら図面と格闘してようやく合格する中年戦士もいる。

資格を取ってからの未来もさまざまです。

  • 有名建築雑誌に作品が掲載されるスター建築家

  • ほぼ無職に近い日々を過ごす“建築士”

  • 職場に泊まり込み、深夜までCADとにらめっこな現場の兵士たち

そんな“ピンからキリまで”の建築士界ですが、まずは試験に合格しなければ話になりません。
そして、合格のために重要なのが…道具選びです。


試験で使う道具、どれを選べばいいのか?

製図試験の武器選び、いわば「建築士の装備セット」を整えること。
ここでは、**必須アイテム「平行定規」と「三角定規」**の二大巨頭を紹介します。


【1】平行定規:迷ったらムトー一択!

🔧 一番人気はこれ!武藤工業「UM-06N8」

受験生の定番中の定番、それがムトー(MUTOH)の「ライナーボード UM-06N8」。

💡なぜ選ばれているのか?

  • 高精度のシンクロベルト駆動式
     → 作図中にズレにくく、精度が安定。回転させても狂わない安心感。

  • JAEIC対応で試験向け設計
     → 公式の要件をすべて満たし、安心して使える。

  • ハードケース付きで移動も安心
     → 移動中の事故防止。これ、地味にありがたい。

  • 定番なので中古市場も活発
     → UM-06N5からの買い替えも多く、会場では「みんな黒いムトー」。

🆚 比較される機種たち

機種名 特徴 注意点
KOKUYO TR-HHEF11 安くて軽い、マグネット式 精度や安定感でやや不安あり
STAEDTLER 960 A2 総合資格学院のセットに多い ネジ式ブレーキで好みが分かれる
MAX MP-400FL2 ワイヤー式、軽量で移動しやすい 駆動の耐久性はムトーに劣る

⚠ ワンポイントアドバイス

  • 試験1か月前の「板の乗り換え」は非推奨。操作感が狂います。

  • 机に合わないこともあるので、「脚の高さ」は事前に調整を!


【2】三角定規:VANCOの“テンプレート一体型”が断トツ人気!

📐その名は「VANCO テンプレートプラス」

三角定規にテンプレート機能を融合させた、製図界のマルチツール

✨ここがすごい!

  • 丸・四角・三角…すべてのテンプレートが一枚に

  • 1/100・1/200スケール対応の目盛付き

  • “つまみ”で定規を簡単に回転!滑らか操作!

  • 左右対称で右利き左利き両対応

📊 受験者の70〜80%が使用!まさに試験会場の“標準装備”

「持ち替えがいらないから時短になる」「これ一本で済む」
という声が圧倒的多数。

特に21cmサイズのフル版(テンプレートプラス)は、試験本番でも大活躍。
一方、15cmのコンパクト版(型番:34822)も持ち運びや細かい作業に便利。

💸 価格の目安(2025年現在)

  • テンプレートプラス(21cm)… 2,000〜2,600円

  • コンパクトタイプ(15cm)… 約2,400円

📦 人気すぎて、試験直前は「在庫切れ」「転売価格」になることも…

なので、早めの購入が鉄則!
壊れても困らないように、予備の定規やテンプレートも一応持参推奨です。

バンコ 三角定規45°テンプレートプラス


🏁 おわりに

一級建築士試験という“戦場”で戦うあなたにとって、道具選びは最初の戦略。
ムトーの平行定規、バンコの三角定規。
これはもはや「令和の二大名将」と言ってもいい。

資格は足の裏の飯粒かもしれない。
でも、道具は武器です。
ちゃんと研いで、戦いに挑みましょう。